旅を楽しむ大人に向けたトラベルグッズブランド「MILESTO(ミレスト)」。旅を快適&ファッショナブルに過ごすためのアイテムを取りそろえています。

児島の生地づくりをめぐる旅 瀬戸大橋
2016.12.26
[STORY]
FLOPPY<フロッピー>シリーズ - 繊維の町・児島の生地づくりをめぐる旅

MILESTOから2017年1月に登場する、フラップ部分に、チェック柄に織り上げたオリジナルの帆布(キャンバス生地)を使用したFLOPPYシリーズの限定アイテム。倉敷・児島で織り上げられたその帆布には、他にはないオリジナリティと日本の誇るべき技術力やアイデアがつまっています。こだわりを最大限にかたちにして下さった荻野製織(株)の荻野さんに生地づくりの現場、児島の魅力を教えて頂きました。

児島の生地づくりをめぐる旅 ロケーション

児島は岡山県倉敷市の南東部に位置する地域。瀬戸大橋をたどり、香川県へとつながる港のある町です。 戦前、明治大正時代より、お米ではなく綿花を育ててきた児島。瀬戸内の豊かな海にほど近いこの場所では、帆布織りやデニム、学生服の生産が日本の中で7~8割のシェアを占め、繊維の町として発展してきました。

児島の生地づくりをめぐる旅 のこぎり屋根
児島の生地づくりをめぐる旅 北向きのガラス天窓

昔から、織物工場はのこぎり屋根と決まっており、目印になっていたそう。北向きのガラス天窓を配置したのこぎり屋根は、大きな空間を確保しながら、日中常に自然採光を取り入れられるというのが特徴。児島の織物産業を長く支えてきた証です。

児島の生地づくりをめぐる旅 児島駅

児島といえばデニム!と思い浮かべる方が多いかと思いますが、「児島デニム」として市長自らパリやニューヨークの展示会に出向き、海外に向けて“made in KURASHIKI”を発信しているそう。児島の駅に降り立つと、改札の扉やコインロッカー、自販機など至るところにデニムが。シャッターもインディゴブルーに染め上げられ、駅長さんまでもがデニムを穿いていました。

児島の生地づくりをめぐる旅 デニムデザインの改札
児島の生地づくりをめぐる旅 児島ジーンズストリート

駅前を抜けると「児島ジーンズストリート」が。味野商店街の中に位置する全長400mほどのこの道にはインディゴブルーのアスファルトが敷かれ、セルヴィッチ(=生地を折り返して加工した耳の部分)デニムをイメージしたラインが引かれています。ジーンズメーカーの販売店や雑貨店が建ち並び、中にはインディゴブルーのソフトクリームが味わえるカフェも。地域をあげて、「MADE in JAPAN」の国産ジーンズを発信していました。

児島の生地づくりをめぐる旅 児島ジーンズストリートの看板
児島の生地づくりをめぐる旅 セルヴィッチデニムをイメージした地面のライン
児島の生地づくりをめぐる旅 インディゴブルーのソフトクリーム

デニムは元々その丈夫さから、工場の作業服やエプロンに用いられていたものが、日常の衣料品として今や定番のアイテムとなっています。そして帆布も同様に、袋物やインテリア、帽子などをはじめ、衣料ではなく工場向けの製品を中心に使用されてきました。児島の地では昔、生地を織る帆屋が300ほど軒を連ねていたそうですが、ここ10年のファストファッションのブームにより、製造の拠点が海外へシフトしていったことで、10分の1ほどに減ってしまったとのこと。しかし、糸を紡ぎ、生地を織り、縫製して形にするという流れを分業することにより、それぞれの専門性も磨かれ、今も残る帆屋同士で切磋琢磨していく中で、「MADE in JAPAN」にこだわるメーカーブランドも増え、ファストファッションの対局にある“国産の力”が上がってきているようです。

児島の生地づくりをめぐる旅 デニム

生地を活用して製品をつくるメーカーやデザイナーの力も同じこと。
『関わる人たち同士のコミュニケーションが活発になり、連携したものづくりをすることで、多様なアイデアがかたちになる。ただデザイナーが「つくりたいもの」ではない、ましてや納期優先の切羽詰まったものづくりではなく、いろいろな製品や売り場を見たり、アイデアをぶつけ合うコミュニケーションをとったりと、“ゆとりを持つ”ということが「MADE in JAPAN」の骨頂なのではないか。』と荻野さん。
自身もメーカーの担当者と直接会って話をして、時にお酒を飲みながら、お互いの考えや想いを伝え合う中でアイデアが生まれることが多いとか。

いよいよ実際に生地を織っている工場へ。一歩中へ入るとおよそ50台の織機がずらっと並んでおり、ばたばたばた…という音が。沢山の織機で生地を織るため、どうしても舞い上がってしまう塵。できるだけ塵が舞わないよう、頭上には湿度を保つための水蒸気を放出する機械や積ってしまう塵を風圧でとばす機械が走っていました。

児島の生地づくりをめぐる旅 工場の風景1
児島の生地づくりをめぐる旅 工場の風景2
児島の生地づくりをめぐる旅 工場の風景3

織機の近くに寄ってみると、まさにMILESTOの生地を織り上げているところ。無数の糸と針が織機に吸い込まれ、その先にはチェック柄の生地が。そして織り上がった生地は、光を通して人の目でほつれや汚れがないかチェックするのだそう。この日も先に織り上がっていたマドラスチェックの生地を確認しているところでした。

児島の生地づくりをめぐる旅 4

インドネシアやパキスタン、オーストラリアといった赤道直下の国で栽培される綿花。帆布は収穫された綿花が日本にやってきて、糸になり、白い生地が織られ、染色するという工程が通常の流れです。しかし今回は生地を織ってから染色するのではなく、「先染め」という技術で織る前、糸の段階で色をいれるのが特徴のひとつ。先染めをしてから織り上がった生地を湯洗いし、余分な線などを消すのだそう。

児島の生地づくりをめぐる旅 綿花

今回のMILESTOのオリジナル生地は、今年の春先からプロジェクトが始動。すでにある生地でなく、1から生地をつくるというのは時間のかかり方も違うもの。しかも衣料用の柔らかい生地ではなくバッグに適した厚手の帆布をチェック柄で織る、というのは児島のように歴史と技術、環境がそろっている場所だからこそ実現できること。3本の糸をより合わせて織られる、強く丈夫な帆布は長く使えて、レザーのようにその経年変化を愉しめるのが魅力です。そしてひとつのバッグに込められた想いを知ることも、愛着が生まれるきっかけになれば…とても素敵なことだなと思います。

今回の生地を使用した限定FLOPPYシリーズは、2017年1月下旬より当サイトおよびイデアインターナショナル直営店舗にて発売致します。ぜひご覧ください。

児島の生地づくりをめぐる旅 工場の風景1